尾鷲市での道法スタイルサミットを終えて(2月24日)
「みどりの食糧システム戦略」という、
農水省が音頭をとって進める有機農業生産から販売・消費までを包括的に推進する政策に対して、
三重県尾鷲市が市をあげて道法スタイルに取り組むという、すごい展開が進んでいます。
その一つとして2月18日に開催された道法スタイルサミット・ファーマーズマルシェに、私も参加させてもらいました。
日本各地の道法スタイル実践者が、それぞれの産品を持ち寄って、尾鷲市でテントに並べ即売会を開くという、画期的なイベントでした.
我が御大、道法さんが基調講演セミナーで、日本農業の革命を語る熱意に、会場の聴衆の方々が引き込まれ感化されていることがヒシヒシ伝わってきました。
道法スタイル実践者が数名登壇させてもらい自分の体験を語る場面もあり、
実際に農業経営を好転させて来た数々の証言を直に聞いてもらえたことも、本当に有意義なことだったと思います。
みどりの食糧システム戦略政策がリリースされて、すかさず尾鷲市に道法スタイルでの有機農業を提案された県職員の中村課長が、イベント終わりの片付け中に教えてくれた話があります。
「今日は地元農家のおばあちゃんたちが道法さんの話を聞きに来てくれてたんだよ。尾鷲の山を開拓して石を積んで甘夏畑を作って来た世代.
もう80代くらいの人たち。
今日の道法さんの話は、今までの肥料と農薬で栽培するやり方と真逆の話になるから、どんな反応かなとちょっと心配してたんだよ。
これまでの人生を否定するようなことにならなきゃいいけどって。
それが、帰る時には今日は本当にいい話を聞けてよかったって目に涙を浮かべてたんだよ。」
それぐらい、道法さんの話には日本農業の未来へ、確かな希望を持つことができるインパクトがあったのだと思います。
そしてこの農法の真価を、どうやって世に出そうかと、中村課長は虎視眈々とその時を待っていたに違いありません。
行政マンが本気で動けばすごいことが起こるのですね。
来場者1200人、出店ブースはどこも大繁盛でした。
おぐらやま農場のりんごも120パックが完売し、リンゴジュース・ドライフルーツも完売になりました。
私一人では試食用のリンゴを用意する手が回らず、隣ブースの今里さん、谷口さんに手伝ってもらい、店づくりの準備段階では鈴木さん、林さんたちにお手伝いしてもらって、1日を乗り切ることができました。
農水省の腕章をつけた背広3人組がブースの前に来た時は、切り口が変色しないりんごの説明を猛然とまくしたてている私がおりました。
今回のような、行政あげての取り組みが全国各地で出てきたら、肥料を使わず植物ホルモンを主役にする農業に、日本農業に革命が起こるでしょう。
自分の圃場がそのモデル園ですと、胸を張って見学の方に説明できるような果樹園を地道に作っていきたい。
尾鷲サミットのおかげで、今シーズンは最高のスタートが切れたように思います。
道法スタイルオススメの書籍
「マル農のひと」には松村も登場させていただいています。実践者の様子などもご覧ください。
この記事をSNSでシェア