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9月下旬の桃の葉と幹 (9月26日)

2料栽培で桃をお世話していると,
害虫の食害がだんだん収まってきます。

代表的な桃の害虫は
果実の芯まで入り込んで食害するモモシンクイガ幼虫、
名前の通り葉に潜り込んで食害するハモグリガ幼虫、
幹に取り付いて内部を食い荒らしてしまうコスカシバ幼虫など。

これらは殺虫剤をしっかりかける事で被害を出さずに,
乗り切る方法がほぼ確立しているといって良いと思います。

使う農薬も使い方を間違えない限り,
特別危険なわけでもありません。

ただ、無肥料に切り替えると,
だんだん殺虫剤使用が少なくて済むようになります。

農家経済上も、散布する農家自身の健康管理にも、
食べてもらう方の安心感という点でも良いことづくめではないでしょうか。

道法スタイルセミナーではよくチッソ肥料が,
なぜ虫を呼び寄せてしまうのか解説をしてくれます。

チッソ肥料はアンモニアに変化するのですが、
人体では腎臓と排尿の働きでそれを体外に出しますが、
植物はちがう方法をとります。

作物の場合は吸収されるアンモニア成分を
根っこの酵素分解でグルタミン酸アスパラギン酸などのアミノ酸に変換するのですが、

能力以上のアンモニアが施肥されている場合は果実や葉に
アンモニア成分を貯めて、
収穫や落葉によって植物体から切り離し植物本体を守ろうとしています。

またアンモニア自体は植物細胞にとって毒になりますが、
それを好む虫達がアンモニア分を貯めた実や葉を餌にするために
施肥栽培の作物に集まってきてしまうのです。

肥料をやめて10年以上の桃の樹の葉や幹は
食害痕がほぼありません。(葉には穿孔病ウィルス痕のみ)

画像は9月26日撮影の桃の葉と幹。
殺虫剤は収穫前より2ヶ月近く散布ありません。

年間通しての使用量は当地標準の2割以下。
モモシンクイガの食害がまだ若干ありますので,
全く止めてはいないのですが、

ハモグリガ、コスカシバについてはおそらく殺虫剤散布無しでも
ほぼ問題ないかもしれません。

 

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