天然農薬作り 展着剤編 (10月20日)
駆虫や殺菌静菌の薬効分を果樹の葉面上に広げて保持する為に、石鹸作りの応用でオイル展着剤を作ります。
通常の展着剤は合成界面活性剤系が主流ですが、
水質・土壌などへの環境負荷が大きいので、容易に分解吸収される原料のみ使用します。
テキストには苛性カリ(水酸化カリウム)を水で反応させたものにキャノーラ油(ナタネ油)を
攪拌ドリルで混合させる方法が紹介されており、
入れる順番と量を間違えないよう、その通り進めていくと、それらしきものがちゃんと出来上がりました。
JADAMオイルと呼んでいますが、なるほどこれは液体石鹸作りそのものですね。
そして、既に作ってあった殺菌作用を持つ硫黄液、殺虫・忌避のキクイモ薬草液と、
今回のJADAMオイルの全てを基準倍率で水に溶いたものが一番最初の画像の黄色い液体。
ついにできた! 作物や人体に長く残留する化学物質を一切含まず、合成界面活性剤を使わない、「天然農薬」です。
早速霧吹きに入れてテスト散布。
ひと枝だけ試しにかけてみて、薬害、濃度障害などが出ないかどうかを確認。
まる2日経っても全く問題なさそうなので、りんご園へ全面散布してみました。
散布の後、化学物質過敏症を持っているスタッフさんに反応を聞いてみると特になんともないようだとのことで、
ひとまず安心しましたが、薬効検証はまだまだこれから。
ビニルハウスに植えてあるケールにもテスト散布し翌朝確認すると、
葉裏についていた青虫さんが動かなくなっていた現場に遭遇。
鱗翅目(チョウ・ガなど)類の幼虫にも効果がありそうです。
☆天然農薬作りの次の課題はギンナン拾い。
安曇野松本近辺で拾わせていただける情報をお持ちの方、是非お知らせ下さい。
御礼にりんごを持って伺わせていただきます。
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