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桃の授粉完了。いよいよ摘果作業スタートです。(4月27日)

農業者向け  

一昨日の強風と本降りの雨で、桃の花は殆どが散りました。

先週は気温が上がり受粉条件も揃ってくれて、概ねしっかりと実になってきました。

花弁の落ちた萼片(ガクヘン)の中をそっと開いてみると、

受精して膨らみ始めた子房が見え、さらに子房の中を開くと、

種になっていく部分の胚珠(ハイシュ)がもう見分けられる段階になっていました。

ここまで来ると果樹たちの生育ステージが一つ前に進んだとみて、

おぐらやま農場では1年で1番の農繁期・摘果作業を開始します。

開花前の蕾(つぼみ)の状態から、開花、満開までは受粉させる為の植物ホルモンの流れがあり、

その途中で摘蕾・摘花するともう一度その場所に花芽形成し、受粉の為の準備を繰り返そうとする。

よかれと思い手をかけた摘蕾摘花の仕事が、

結局花芽形成や開花・細胞分裂のホルモンであるサイトカイニンを浪費させてしまっていたらなんともったいないムダ仕事になり兼ねません。

そして受精、胚珠形成まで順調に来て、

生育ステージが果実肥大へと変化した時を狙って、

摘果作業に入るタイミングとして段取りしていくと、

植物ホルモンの観点からは一番合理的なのではと思われます。

植物ホルモンの動きを常に見ていくことで、管理作業一つ一つの意味合いを見つけ出し、

それを適期にやり切るモチベーションにしていく。

これが道法スタイルの本当に面白いところなのです。

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おぐらやま農場 松村暁生

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