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農産物を食べてくれる方たちとの交流 軌跡5

農産物を食べてくれる方たちとの交流

 

みなさんこんにちは。おぐらやま農場だよりも今回で5回目、発刊から一ヶ月が過ぎました。

 

先週のお便りで、水耕トマトハウス建設のため桃畑の移転の話を書いたところ、次の日に東京町田の増田君という友人から携帯に電話がありまして、「そっち、大変みたいだから手伝いに行くよ。他にいける人いないか聞いてみるから」とのこと。

 

それであれよあれよと言う間に何人か安曇まで来るつもりになってる人が現れてしまいました。あっという間の思いがけない展開に僕も少々驚きましたが、増田君と言う人の行動力とか企画力は自分には想像できないへんがありまして、「彼なら言い出しかねないよなあ」と、あとになって一人納得したのでありました。

しかし、なんということでしょうか。こんなことがあるのですね。自分の懐には一銭の得にもならないことを、東京からやってきて手伝うよと言う人がいます。僕は素直に感動しました。

 

そして、もちろん手伝ってもらえればそれだけ仕事も進むので嬉しいことですが、いろんな人たちと交流できる機会が得られることになり、僕としてはそちらのほうが意義深いことのように思えています。

 

農業の愉しさというものは多面的でして、一人黙々と土や作物を相手にしているときの楽しさや、自然や作物のことで知らないことがだんだんとわかってくること、周囲の人たちに土地を借りたり技術を習ったりしながら仲良くなっていく人が増えてきたり、収支の数字を相手に農場を経営する面白さなどなど。

 

そして僕にとっての「愉しさ」の中でも特に大事にしたいと考えていることは、農産物を食べる人との交流です。

 

食べ物というものは命の源、食べる人に対して責任のあるものを作りたい。食べる人が食べ物に求めているものは、美味しいものとか、安全なものとか、栄養があるとかいろいろありますが、食べてくれる人の顔を知っていることでその願いが、グッと具体的になります。

 

作物のゆくすえはあの人の食卓なんだとわかっていることが、その人とのこころの繋がりです。

 

そんな百姓になりたい。だから、いろんな人たちがおぐらやま農場にメールをくれたり、遊びに来たり、援農に来てもらったりしながら、そして時には自分達が直接食べる人のところへお届けにいったりしながら、農場の農産物を食べてくれるようになることが私の夢でもあります。

 

「自分の作ったものを自分で売る」ことについてはもう少し書きたいことがありますが、日を改めて今日はこのへんで。

 

桃畑の野焼き作業進む

 

明日は朝から桃の移植予定地の野焼きをする予定です。

 

20年近く手の入っていない荒地だった所なので、ニセアカシアのとげ藪が繁茂し、あちこち木が生えている部分もありました。それをここ数日かかって、刈払い機とチェンソーなど使って片付けました。

 

枯草も多くすごい量の雑草の種も落ちているので、一度地面を焼いておくのです。後々、なるべく除草剤の世話にはならないですむようにとの目論見です。

 

枯れ草の下は、何度も雑草たちが生えては枯れ、生えては枯れを繰り返していたためか、有機質に富んだいい耕土があり、大きな石もほとんどないところなので、最初は開墾みたいで大変ですが、自分としては気にいっております。

 

野焼きはとなりの畑の方が「ここはずっとほってあったで、焼いてしまうだね。やり方も教えるで、ぜひやりましょ。」と声をかけてくれて、明日は朝の6時半ぐらいから一緒にやってくれるそうです。風が強くならないうちの10時ぐらいまでが勝負なのです。

 

なんだかいろんな人たちがまだよちよち歩きの僕を手助けしてくれているようで、なんとも言葉がありません。感謝、感謝。

 

さて、桃の切り枝を娘さんのいる友人達に送ってみた話はいつかしましたが、我が家のサンルームへも、あのあともう一度とってきて暖めておりましたら、何日か前より蕾の先が色づき始め、今日やっとピンクの花を咲かせました。

 

 

切り枝の届いた家の蕾はどうなったかなー?無事に咲いてくれたろうか。来年は桃の節句に間に合うように準備をして、欲しい人がいれば、また送ってみたいなあと思っています。桃の品種によっても花の色はちがうようで、いろいろ咲かせて楽しんでみたいと思います。

 

しかし春は忙しいですね。桃の移植作業で野菜の種まきまで手が回らず、作付け計画に遅れが出ておりますが、援農にきてくれる人たちの力も借りて、一つ一つやっていきましょ。ではみなさん、また来週まで。ごきげんよう!

<このページはおぐらやま農場の軌跡5です>

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