ふじ収穫終了、黄葉の季節です
先週末でりんご狩りのお客様もみんな終わり、
最後の畑の収穫が今日終わりました。
遅霜や度々の台風などりんごの木たちも
踏ん張りどころがたくさんあった一年でしたが、
よくがんばってくれたことに感謝です。
まだまだふじりんごの在庫はありますので、
是非ご注文下さいね。大玉・中玉・家使い用と仕分けしてますので、
ご希望の用途、箱のサイズ(3キロ、5キロ、10キロ、15キロ)を選んで申しつけ下さい。
https://www.ogurayamashop.com/category/10/?mode=pc
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最近読んだ中で「植物の体の中では何が起こっているのか」
という一冊がとても面白く、勉強になりました。
葉が黄葉したり、紅葉したりする老化プロセスについての解説が見事でした。
植物の体の中では何が起こっているのか (BERET SCIENCE)
秋が深まると葉っぱの黄葉が始まります。
落葉期を前にして、
葉の葉緑体に含まれるタンパク質、脂質、核酸などを栄養素として回収し、
木の幹や枝・花芽などの充実に振り向け、
だんだんと葉を落としていく老化プロセスの進行です。
光合成をするために葉緑体に含まれていた緑の色素(クロロフィル)が
分解・吸収されることで緑色が失われ、
もう一つ葉に含まれているカロテノイドという黄色い色素が残って黄葉現象となります。
植物細胞内に強い光が入ると
活性酸素が発生し細胞を傷つけてしまうので、
通常は緑色素のクロロフィルによって強い光を吸収し光合成を行っていますが、
老化プロセスの過程でクロロフィルが分解吸収されても、
カロテノイドがあるので活性酸素発生は起こらないようになっています。
老化プロセスがさらに進むと黄色素のカロテノイドも分解吸収されていくのですが、
最後まで細胞内の活性酸素発生を抑制する為に、
今度は赤い色素のアントシアンを合成して
細胞内の抗酸化作用を保っているのが、
葉の変色する理由なのだそうです。
なおこれは自然界の落葉樹に見られる一般的な現象ですが、
りんご産地の現実を見ていると、
チッソ過多のりんごの木は黄葉しないまま、
強い霜に何度もあたって茶色く変色しながら落葉していきます。
かたや無施肥栽培のりんごの木では最後に鮮やかな黄色と、
ほんのり赤みを帯びた葉になり、落葉を始めていきます。
おそらく、タンパク質の原料になるチッソ分が樹体全体に過剰に蓄積している場合は、
葉緑体を分解する必要がないと判断するのだと思います。
これが来年の発芽や開花にどのような影響を与えるのか、もう少し調べてみたいと思います。
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