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道法スタイル(りんごの夏芽伸び(2次伸長)について)

5月になったらぐんぐんと伸び始めるりんごの枝は
6月末頃に一度止まってきますが、

 

ここへ来てまた伸び始める現象を
夏芽伸びとか、2次伸長といいます。

 

これは発根ホルモンのオーキシンが根を作り、
細根で作られるジベレリン、サイトカイニンが
枝葉、果実、花芽を作っていくという関係性の
タイムラグからだと思われます。

 

一般的な栽培技術では、
2次伸長するのは勢いが強過ぎて
果実の熟度が進みにくい、
青実果の発生、徒長枝(とちょうし)を沢山作ることになる、
ということで、りんごの成長にとっては、
よくないサインと見られていますが、

 

無肥料栽培・道法スタイルに切り替わったら、
その発想が真逆になって、
夏以降も伸びてくれて更に充実した結果枝を作る優良サイン。

 

徒長枝という呼び方が
その現象をどう捉えているかを端的に表します。

 

「徒長」・・いたずらに長い、ムダに長いという意味。

 

チッソ肥料をたっぷりあげている場合は
確かに熟度が進まない青実果が増えます。

 

熟度ホルモンのエチレン生成は
チッソ分によって阻害されるのですから、
当然の結果です。

 

無肥料栽培であれば、上向きの元気な枝に付いている果実でも、
エチレン生成の阻害要因がありません。
上向きの長大な枝でこそ
大玉で完熟、高糖度果実が収穫できることが分かってきて、

 

枝管理技術がとても分かりやすく楽になりました。
こんな大事なことに気づかせてくれた道法さん、
本当にありがとうございます。

 

お前は元気すぎて邪魔だなと
バサバサ切り落として樹を弱らせて、
今度はもっと元気になれとチッソ肥料がドンドン施肥されるという、
真逆のことを同じ場所で繰り返す矛盾。
(チョット言い過ぎました。ごめんなさい。)

 

ぐんぐんと伸びたがっているりんごの樹の、
その意思通りの世話が出来ること。

 

これほど農業者の気持ちを落ち着かせ、
安心させてくれることがあるでしょうか。
きっとりんごの樹も同じように感じていると思います。

 

私の提案は「徒長枝」の呼称は改めて、
良果枝とか、長良枝とか、活性枝とか呼んであげたい。
調子の良い条件では9月以降もうひと伸びしてくれます。(3次伸長)

 

どこまでも伸びて行け!

 

松村暁生さんの投稿 2020年7月18日土曜日

 

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