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無肥料栽培で育てた野菜や果樹が10年経つと、、、、腐らない野菜とは?

こんにちは、おぐらやま農場のてるちゃんです。

うちの農場では、もう何年も何年も畑に「化学肥料」と名のつくものは当然のこと、

「有機肥料」と呼ばれるものも畑に撒いたことがありません。

その結果、野菜やりんご、桃などの果樹に変化が起こりました!

 

「野菜やりんごが腐らなくなってきた!!」

 

のです。

 

ほうれん草や春菊などの野菜を冷蔵庫に入れ、1週間ぐらい忘れていると、

野菜がどろどろにとろけて腐ってきませんか?

 

私は、子どものころからその状態が普通だと思っていたのですが、

自分たちで野菜を育てるようになってから、

ふと気づいたのです。

 

「野菜が腐らない、、、、、」

 

どちらかというと、冷蔵庫に入れておくと冷蔵庫の中で、

 

野菜が枯れていくのです。

 

カラカラに乾燥していくんですね。はじめはこのことに気づかなかったんです。

あるとき、スーパーでトロトロになって売られている安売りの野菜を見たときに、

そうえば、うちで育てた野菜は腐らないなあと気づいたのです。

 

 

Contents

腐る野菜と腐らない野菜の違いは?

それでは、農場主の暁生さんに「腐る野菜」と「腐らない野菜」の違いを解説してもらいます。

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一番の違いは「チッソ肥料」

「化学肥料」「有機肥料」と呼ばれる肥料成分の中には、「チッソ肥料」が含まれます。

チッソ肥料成分の硝酸態チッソが体内で亜硝酸チッソに変化し、ニトロソ化合物という発ガン物質を作ることや、血液中のヘモグロビンが酸化してメトメモグロビン血症(酸素欠乏症)を起こす等が知られています。

 

ずいぶん昔の話になりますが、私が以前に働いていた牧場では、硝酸態チッソ濃度の高い牧草(糞尿をたっぷり撒いた牧草畑)は草の生育が早く、緑が濃くて美味しそうな草なのですが、これを食べ続けると牛が下痢を起こし、乳量低下や疾病の激増、流産など、様々なことを身をもって体験しました。

 

これは本当にかわいそうでした。そして多施肥の作物は腐りやすく保存期間が短いことが、果樹でも野菜でも明らかにみられます。

 

「腐敗」=「酸化」です。人の体でいえば「酸化」=「老化」

硝酸態チッソが多く含まれる食べ物は、「腐敗」→ 「酸化」→ 「老化」という図式が成り立ちます。

今の日本の農作物の品質としては、農薬リスクとともに硝酸態チッソリスクがもっともっと理解されてほしいと考えています。人の健康にもリスクですが、地下水汚染の原因として地球環境にも多大な影響を及ぼすからです。

 

無肥料栽培の野菜や果物は皮が苦くなく美味しい

おぐらやま農場の果物は桃でも梨、りんごでも「皮ごと行きましょう。美味しく食べられますよ」と、皆さんにおすすめしています。

その理由は大きく分けて3つあると思ってます。

まず、無肥料で栽培管理すると、皮が苦くなく美味しいのです。

肥料成分中の硝酸態窒素は苦味渋味のもとです。

果物の場合、果肉部分は糖度蓄積があるからその甘さでごまかして食べられますが(それでも後味に残るので、 味覚の鋭い人にはすぐ分かります)、皮の部分には糖度がないので、苦味渋味がダイレクト。結果、不味いので剥いてしまおうとなります。無肥料の場合は果物の味と香りが純粋に感じられます。

ブラジルの炭素循環農を提唱している林さんから教えてもらった話ですが、市販されている香水の匂いは良い匂いの中に僅かだけ臭い匂いを調合して、その香りを独特足らしめている場合が多いそうですが、

それと同じ構図で果物の良い香りの中にわずか肥料風味が感じられる場合に、味覚感覚的に「これは味が濃いなあ」とか「なんかクセになる味だね」「肥料のやり方で味が決まるんですね」などと評価されることがあります。

無肥料栽培の場合は純粋な果物の旨味で勝負となるので、後味も爽やか。その土地の気候や土質などによって生まれる風味・味わいを「テロワール」などと言いますが、その土地のテロワールは無施肥栽培で一層際立って来ると思います。

片や、香水のように妖艷で魅惑的、山下達郎的に言えば甘く危険な香りと味覚を求める方には(若い人にはわからない例えでした) どことなく肥料風味の果物を、皮を剥いて食べる場合にうまくハマるケースがあるようです。

皮にこそ身体にいいものがたくさん詰まっている

「おぐらやま農場のくだものは皮ごと食べてみてくださいね」と皆さんにオススメしている2つ目の理由は、皮にこそ身体にいいものがたくさん詰まっているからです。

「身体の老化」とは細胞がだんだん酸化していくことです。

言い方を変えるとサビついていくこと。

体内で活性酸素と不飽和脂肪酸が結びつくことで、細胞の酸化が起こります。

それを止めて身体を若々しく保つ為に働いてくれるのが、抗酸化物質です。

その中でもポリフェノールと総称される抗酸化物質が果物・野菜たちにはたくさん含まれていて、身体の中のサビつきが起こらないよう、毎日活躍してくれています。

ポリフェノールの抗酸化作用のおかげで、私たちは血管を丈夫に保ったり、肌のツヤを守ったり、細菌やがん細胞への抵抗力を蓄えたりと、毎日いのちが輝くために身体自身が様々な働きをしてくれているのです。

そのポリフェノールが、果物・野菜たちのどこにあるかを調べてみると、圧倒的に皮に含まれている割合が多いということが分かっています。

なぜでしょう。

それは果物・野菜達自身も、自分の細胞を酸化から守るために、身体の一番外側で紫外線や酸素に触れても細胞が傷つかないように、抗酸化物質を皮の部分に蓄積していくからです。

果物であれば果肉に糖分を蓄積し、皮にポリフェノール類を蓄積していきます。

肥料栽培のりんごの切り口が茶色く酸化するのを皆さん知っていると思いますが、これもポリフェノールたっぷりのりんごの皮に守られているから、切り口を作らないうちは茶色くならずにいられる訳ですね。

ちなみに、これが無肥料栽培になるとりんごの果肉にある硝酸態チッソ(酸化しやすい成分)がだんだんなくなってくるので、切り口を作ってもなかなか茶色くならずにいます。

こうなって来たりんごを食べる時は本当に身体が喜んでいるのがわかります。

果物たちがせっかく作り出してくれた天の恵み、元気の大本ポリフェノール達が、「皮を剥いて食べる習慣」によって大部分が捨てられていくなんて、なんともったいないことでしょうか。

果物を皆さんにお届けして、健康な暮らしに役立ててもらうことが私たちの仕事ですから、皮は剥いて捨てて下さいなんてとても言えないのです。

反対に皮だけはどうしても食べて下さいと言わせてもらいたい存在であります。

だけど、社会常識がそうなってないのにはやはり理由があるからで、その常識を覆すには、まず皮ごと食べても美味しくなければいけないし(無肥料栽培で目途がついてきました)、何より皆さんが一番心配している、農薬の問題がクリアされないとそうはならないでしょう。

まとめ

・無肥料栽培で育てた野菜や果物が10年経つと腐りにくい野菜や果物になる

・一番の違いは「チッソ肥料」

・腐敗=酸化=老化

・無肥料栽培の野菜や果物は、皮が美味しい!

・皮にこそいい成分が詰まっている

 

おぐらやま農場では、「ひとのいのちに責任の持てる食べ物をつくりたい」という想いで農場を続けています。

農場をスタートしてから人と人とのご縁が繋がり、こうして皆様に農産物をお届けすることができています。

よかったら農産物もお試しくださいね。

 

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